HARRY POTTER AND THE PRISONER OF AZKABAN

　毎度のことですが、るるーがDVDを買ってきました。るるーはわりとハリポターを気に入っているようで、DVDは一作目、二作目と買っています。

　私はハリポターはあまり好きではありません。『ファンタジーの代表作』だとか呼ばれたり、指輪物語の上映前に『あのハリーポッターに続くファンタジー』と銘打たれたりしたことを言っているわけではなく（ホントむかつきますが(笑)）、実際に映画を観ての感想です。

　ハリポター1・2は、どう観てもファンタジーとは呼べない代物です。簡潔に言うなら『学園モノのホームアローン』がいいとこです。クリス・コロンバス映画そのまんまです。まあ、ハリウッド的エンターテイメントに慣れた人ならあの程度のにぎやかし映画が楽しいのでしょうけれど・・・。

　特に嫌いな点は、『主人公にキャラクター性が全く感じられない』こと。映画からは人格も感情の変化も何も感じられませんでした。それから、グリフィンドール贔屓、ポッター贔屓のスリザリン虐め、ハリーのおじさん家（名前忘れた）虐めが酷く目立って嫌な感じです。敵はとにかく殺すし、嫌な相手をとことん酷い目にあわせるし・・・。

　そんなわけで、もともと観る気はあまり無かったのですが、クリス・コロンバスが監督を降ろされたようなので、どうなったかだけは観てみたかったのです。

　さて、観始めるとまたいつものハリーのおじさん家が虐めにあっています(笑) あー、またか〜と思いながらもしばらく観ていると、画面の雰囲気がぜんぜん違います。暗いのです！それだけで心惹かれませんか？(笑)

　まあ、それは置いておいて、とにかく映像が雰囲気が出ていて美しい。登場人物も馬鹿げた格好をしていなくて極普通。建物の内装もいい感じ。魔法学院（だっけ？）の一部は同じセットのようでしたが、とてもそうとは思えないほどいい雰囲気でした。周りの風景は空気を感じさせるほど美しく、暗く、湿っぽい感じでした。

　美術も良いできだったと思います。ヒポグリフは、ファンタジーによくあるイメージを美しく描いていました。前作のようなネタだけの変な幽霊連中も一新されていました。

　話の展開は落ち着いていて、騒ぎ立てるだけのハリウッド的（以下略）とは全くの別物。スリザリン虐めも今回はありませんでした。ハリポター贔屓も気になりませんでした。原作は知りませんが、よくまとまっていた感じです。あまりにまとも過ぎて驚きました。

　で、予想に反してお奨めできる映画だったのですよ。まあ、子供が見るにはつまらないかもしれませんけどね・・・(笑)