武器に見る世界観

 最近は武器の資料が豊富で、誰でもちょっと探せばいろいろな武器の情報が得られるようになりました。(ソースが似たり寄ったりなのはともかく(笑))で、誰でもRPGの世界を作ったり、システムを作っるときにその豊富なデータを持ち込むことができます。

 でも、どこのオリジナル某を見ても、似たり寄ったりの寄せ集め武器データ集。特にファンタジーを自称するゲーム。武器データに自分のゲームや世界を表現できてますか?


 この手の人は皆、雑学を蓄えこむ(もしくは蓄えこんだ振りをする)のが好きな人が多いので、豊富な情報があると欲張って全部を自分ちに寄せ集めてきます。気持ちは良くわかるのですが、そんなのでオリジナリティを出せるのでしょうか?

 その最も有名な悪い例がコンピュータRPGファイナルファンタジー。とにかく世界観も雰囲気も考えずに見つけたもの何から何まで持ってきてます。『ファンタジーなら何でもある』とでも言いたいのでしょうけど、センス無いですよね。


 解決の簡単な方法は、自分のイメージする世界の雰囲気を表現できるような武器だけ集めて、『これがこの世界です』と芯を据えることだと思います。まあ、名前を全てオリジナルにする手もありますが、ただのロングソードに珍妙な名前をつけてもとっつきにくいだけでしょうね。(素敵だとは思いますが)

 よくあるネタに、西洋風の世界でカタールを出したら『それ、本当はジャマダハル言うんやで?』を皮きりに延々蘊蓄たれられるというのがありますが、それはそれで全然おかしくないですよね。だって、昔の西洋世界にはカタールという名前で存在していた武器なのですから。


 まあ、〜風の世界という実在のイメージソースがあるのなら、たとえありがちな中世西洋ファンタジーでも、ちゃんと場所と時代(時代は流行ってものもあるので再構成してもいいでしょうね)に分けて、一度整理してみたほうが良いと思いますよ。

 同じ西洋でも、古〜い資料には名称が不明なだけで、日本ではマイナーな武器がいろいろ眠ってますよ。中級者が資料を寄せ集めて作った初心者向けの本を出版するので有名な『新紀元社』も知らないような武器が(笑)

 その辺、戦争歴史好きの人は、ただの武器好きの一歩上を行ってるでしょうね。実在し得ないような武器でも、自身の世界観のために創作した武器とかの方が、ごちゃ混ぜよりずっと良いと思います。